2016年07月14日
ビールに使われるホップって?
Hop Step Festは「ホップ」をテーマにしています。
そこで、麦酒祭のメンバーのブルワー(醸造士)に
ホップについて、書いてもらいました。
ちょっと知ると、さらにクラフトビールが楽しめると思います。
■ホップの役割
まずは、ホップの役割から。
主に2つあります。
1. ビールの特徴である苦さ付け
この苦さには抗菌作用がありビールが腐敗するのを防ぎます。
2. ビールのアロマやフレーバー付け
*アロマとは鼻で感じる香り。フレーバーとは口に含んだときに感じる味や香りです。
ちなみに、ホップの役割はそれだけではありません。
澄んだビールにするためのタンパク質凝固促進、
突沸防止、泡持をよくするなどもブルワーにとっては
重要な役割です。
■ポップの区分
ポップは、役割によって大きく2つに分けられます。
1. ビターホップ
苦さ付けを行うためのホップです。苦味成分(α酸)が強いホップで、
煮沸工程の始めの時期に添加されます。
代表的なホップ:ナゲット、ガレーナ、コロンバス、モザイク、シムコー等
2. アロマホップ
アロマやフレーバ付を行うためのホップです。
特徴的な香りが高いホップで、ビールに香り付けするため、
煮沸工程の後半に添加されるたり、
発酵中や熟成中のビールに投入される事が多いです。
代表的なホップ:カスケード、シトラ、アマリロ、ネルソン・ソーヴィン等
ブルワーは表現したいビールによってホップの使い方を変えます。
・「ビターホップ」
ビールを作る上で苦味を表現する中、後を引くような強い苦味か、
苦味がスッと消えるイメージか、苦い渋みが感じられるインパクトの
強い味かで選択するビターホップが違います。
・「アロマホップ」
1種類のみで香りを表現するときもあれば、
2種類以上を使用して幾重にも広がる深いフレーバー
を表現することができます。
しかし使用のホップのバランスが悪いと残念な事になる恐れもあるので、
そこはブルワーのセンスの見せ所なのかも知れません。